2016年暮れ:美しい世界:ホリディシーズンのNY~東京
平成28年も師走となり年が暮れて行きます。 ニューヨークから車で2時間ほど郊外にある Beacon (ビーコン)の現代美術館を訪れると、大きな部屋ごとに不思議な展示物が多く時間もゆっくり流れていきます。 大きな蜘蛛を思わせる展示物は思わずハリーポッターに出てくる蜘蛛の怪物を想像させます。部屋全体に巨大な正方形や三角形の穴の彫刻?など見る人の想像力を刺激する展示も多々あります。 ビーコンの街ではかわいいお店やレントランが多くトルコ料理の店で食事を楽しみました。 ニューヨークのマンハッタンに戻ると、夜はジャズやミュージカルを楽しむ人でいっぱいです。 ニューヨークでは野菜ジュースやアサイーボールなどの果物を手軽に提供するお店が流行っていて朝食に最適です。会社に出勤前のビジネスマンやOLで混んでいてニューヨーカーは健康志向が強いですね。 しかし、平和な時代の終焉のようなトランプ大統領誕生のニュースが世界中をめぐり、ニューヨークの良識ある人々(ウォール街の人を除いて)は、宇宙全体が悪の提督;ダースベイダーの支配下になったような(スターウォーズの様な)悲しい気持ちでいっぱいになりました。
最近、休日にうちのヨークシャーテリアのくるみちゃんとつむぎちゃんを連れてカフェで食事をすることがありましたが、風の強い日には体感温度も低くなるのか、震えているのを見ると思わず抱きしめてしまいます。(笑い)
H28年11月:Halloween(ハロウィーン)から北風木枯らしの声
ニューヨークのセントラルパークの東に医学・生理学で有名なロックフェラー大学があります。 今年のノーベル医学・生理学賞を受賞した大隅先生も若いころに留学されていて、この大学で発行されているJCBという雑誌にお祝いのメッセージが載りました。 また、免疫学の一流雑誌のJEMもこの大学から発行されています。
今年の文化勲章には ノーベル賞受賞の大隅先生と並んで現代抽象画家の至宝である草間彌生さんが選ばれました。 数年前に草間彌生さんの展覧会が世界の大都市ヨーロッパからアメリカを回って開催され、ニューヨークではホイットニー美術館で開催されている時に観に行きました。アメリカでも大人気でした。 今年もホイットニー美術館に行く機会に恵まれました。 アンディー・ウォーホールの絵などが常設されていて抽象画も多く展示されています。 子供の入場料は無料で小学校のフィールドトリップ(遠足?実地見学)に博物館や美術館もよく使われます。 担任の先生や美術の先生が子供たちを座らせながら説明しています。 日本も子供の入場料は無料にすると良いですよね。
うちのヨークシャーテリアのくるみちゃんとつむぎちゃんは海外に一緒に連れて行ってもらえず日本で待っていて、帰った日は少しよそよそしくしていましたが翌日からは甘えてきました。(笑い)
H28年10月:秋:―前進をやめた時に後退がはじまる―
蝉の声が鈴虫の羽音に代わり、残暑の蒸し暑さが落ち着いてきました。今年は台風も多く、水不足の話も、いつの間にか聞かなくなりました。台風が東北や北海道を直撃した為、農家の被害も多く、野菜も不足しているようです。野菜を主体の食事をしている私たちには野菜の価格が高くなり大変です。 私たちの体は6か月前からの食事で出来ていると言われています。 食事からは体に必要なエネルギーを摂ることだけではなく、どのような食事を摂り続けることが細胞レベルで非常に重要であるかには今の医学・栄養学はあまり関心があるようには見えません。野菜と植物性蛋白を摂り、塩分を控えることで余分な脂肪が減り適正な体重となりますが、脳にも影響があります。 集中力が高まりストレスも減らすのではないかと考えられます。
将棋の羽生善治3冠は20歳台の頃から“新しいことに取り組まないでいてその場に安住すると既に後退が始まっているのです。”という意味合いのことを言っていました。人生経験の少ない20歳代前半で既に哲学者のような発言です。その当時、高名な将棋棋士が“将棋は人生そのものだ。” などと言っていたのに、 羽生さんは“将棋はただのゲームです。”などと言ってプロ棋士の中で物議をかもしたりしていました。確かにただのゲームなのですが、その意味ではスポーツもスポーツの祭典のオリンピックでさえ、ただのゲームかもしれません。そのようなゲームや将棋やスポーツになぜ私たちは心ときめき感動したり応援したりするのでしょうか? きっと、その将棋の一手一手の過程(棋譜)にドラマや感動を感じるのではないでしょうか? そうでなければジャンケンで勝負を決めれば良いのです。 近日公開の将棋の村山 聖さんを描いた映画、“聖(さとし)の青春”は今から楽しみです。
休日にはヨークシャーテリアのくるみちゃんとつむぎちゃんと車で一緒に出かけたりします。 一緒に行けるテラス付きのカフェでランチをするのも休日の楽しみです。可愛いと言われると自然に顔がほころんでしまいます。自分が褒められたわけではないのに可笑しいですね。
H28年8月;病気にならない、病気を治す美味しい食事-
私たちの日々の食事が全て健康とほど遠いくらい間違っているとしたらどうでしょうか。 世の中に溢れているレトルト食品、ファストフードなど、ほとんど全ての食事は病気を悪くし、あるいは原因を作りだしている可能性が高いのです。 高血圧と糖尿病、そして癌などでは食事の関係が常に問われています。 塩と砂糖、そして動物性蛋白をできる限り控えることが 病気と戦う鍵になります。 実はここ数か月、食事の内容を変えました。 ワイフが10年来、玄米ご飯や有機野菜中心の食事をしていて、私も同じ食事をとるようにしたのです。 さらに砂糖や塩を避けているのです。 そうすると自然とお菓子、ケーキ、アイスクリームなどは手に取らなくなり、その代わりに果物や野菜が中心になります。 その食事を続けていると自然とむくみが取れて余分な皮下脂肪がみるみるうちに減ってきました。 食事は我慢せずに3食きちんと摂っているので無理をしている気持ちは全くなく減量にも効果絶大です。 ある日の食事の例を出してみます。
生野菜のサラダ;アマニ油とバルサミコ酢
焼きなすに生姜と減塩醤油1滴
豆腐ハンバーグに野菜をオリーブオイル炒め
青海苔入りだし巻き卵焼き
玄米ご飯
キノコとごぼうの温汁
うちのヨークシャーテリアのくるみちゃんとつむぎちゃんは夏でもいつの間にかくっついてきて寝ていたりします。
暑くてもしばらくじっとしています。 夏祭りには浴衣で出かけます。 子供と一緒ですね。(笑)
H28年7月;梅雨から夏へ―多田富雄先生の感性を想う。
多田富雄先生は日本を代表する免疫学者であり東京大学の免疫学教授であった頃に仲間うちの〝東京免疫友の会“と言う研究会を主催していて、私も何度かその会に参加した折にお目にかかったことがあります。2001年脳梗塞で右半身麻痺と言語障害になりましたが執筆活動を続けられ、2010年に前立腺がんのため夭折されました。【残夢整理】という本が最後の本になりましたが、以前感銘を受けた本を最近読み返してみて、鮮烈な感動を再度(おそらく忘れてしまっていた分も)受けました。 多田先生は医学部の学生であった時から江藤 淳や安藤元雄と共に同人誌を立ち上げたり、能に造詣が深く、新作能を執筆したり医学・自然科学でも超一流であったばかりか芸術の才能を開花させた存在でした。 以前、脳梗塞で倒れて半身不随になりながら新作能を書き上げる多田先生を密着取材したNHKのドギュメンタリーがありました。階段の多い能の舞台稽古場に不自由な足をひきずり立ち合い、言葉がうまく発音できない中の日常をそのまま映し出していて、そのような時間のかかる中でひとつひとつの文章が生まれたのだな、と感動しました。 先日、多田先生の書いた新作能の一つで、森 鴎外の高瀬舟を題材にした〝生死の川”をテレビで見ましたが、安楽死を題材にした素晴らしいものでした。
夏になって湿度も高く暑い日が続くようになり、うちのヨークシャーテリアのくるみちゃんとつむぎちゃんは散歩の時間も昼間は避けるようになってきました。
少し出かけていて帰るとふたりとも嬉しくて大騒ぎで出迎えに出てきます。 (笑)
H28年5月末~6月:新緑―初夏の陽射しと梅雨入り宣言
― T reg(調節性T細胞)のお話し ―
少し前になりますが、 私が1990年から1992年にアメリカのカルフォルニア州 San Diego (正確には La Jolla ラ・ホイヤ) の The Scripps Research Institute(スクリプス研究所)の免疫学部門にいた時に 坂口志文先生が同じ免疫部門にいました。 今、坂口先生は大阪大学の免疫学フロンティアセンターの教授をしておられて、調節性T細胞の発見と研究業績で、次期のノーベル賞、医学生理学部門の最有力候補と言われています。 当時は生後間もないマウスから胸腺を除いて、またその後移植したりして自己免疫を発症するマウスを作ったりして、自己免疫の発症・病因を探る研究をしていたと記憶しています。 調節性T細胞(T reg)はアレルギー、自己免疫病、腫瘍免疫でも大切な役割をしているようです。 がんでは、がん細胞周囲にT reg が増えてキラーT細胞が腫瘍を攻撃するのを防いでいるようです。 腫瘍免疫では この調節性T細胞を減らしてやればキラーT細胞が腫瘍を攻撃することでがん細胞の進展を防げる可能性がありそうです。 抗がん剤はどうしても体全体の細胞を攻撃するので、副作用がひどいことが難点ですが、T-regを介した治療であれば副作用のほとんどない治療も開発される可能性がありそうです。 当時は坂口先生も私も Del Mar という海沿いの街からすぐの所に住んでいて、坂口先生の家におじゃました記憶があります。
5月には暖かく過ごしやすい日が続き晴れた日は空も晴れ渡ってまるで南カルフォルニアの陽気のようでした。 6月に入り関東も梅雨入りが宣言されました。
うちのヨークシャーテリアのくるみちゃんとつむぎちゃんも雨の日は寝ていることが多いですが晴れると公園で嬉しそうに歩くのが大好きです。飼い主の運動?にも貢献しています。
H28年4月:桜―葉桜―朝堀たけのこ(筍)
桜の花が満開になって入学式のシーズンになりました。 春の陽射しとさわやかな風が吹き抜け花風吹が舞うと葉桜の季節へと移り変わります。 石神井川沿いの桜並木も1年のうちで最高に美しい季節を演出していました。
この時期、京都に行くと桜と人でいっぱいですが、旬のたけのこ(筍)料理が有名です。今年は京都に行く機会がありませんが、東京のてんぷら屋さんで京都の朝堀の筍をだしてくれました。柔らかい芯の部分のみを使っていて、えぐみがなく思わず笑みがこぼれてしまいます。
うちのヨークシャーテリアのくるみちゃんは、この時期、鼻がぐすぐすして春の花粉症の症状ですが、一方のつむぎちゃんは何ともないので面白いですね。
H28年3月末 -桜開花宣言- 世界はひとつずつ変えることができる。
今年は暖冬の影響か3月21日に東京の桜の開花宣言が出ました。徐々に暖かい陽射しの増えるこの頃ですが、朝・夕は意外に冷えて気温差が激しい為か、肺炎や気管支炎などにかかる方も増えています。 また胃の不調を訴えられる方も多く見受けます。 当院の胃カメラ検査は細いファイバースコープで経鼻でやりますが、最新のLEDレーザーで細かい病変まで判別が可能です。 LEDライトの波長をいくつか組み合わせ小さながんも格段に見えやすくなりました。 この頃、テレビで(フジフィルム)CMも流れ始めました。“世界はひとつずつ変えることができる”と言うあのキャッチコピーです。
うちのヨーシャーテリアのくるみちゃんとつむぎちゃんは微妙な距離を保ちながら徐々に近くにいることが多くなりました。 人間と同様、それぞれに個性的で飽きることがありません。
H28年 2月 一陽来復:冬が終わって春が来ること
今年の冬は暖冬と言われ、雪国も昨年末は雪が少なくてスキー場ばかりではなく、雪関連の事業なども少なく困ったようです。 ただ、暖冬の冬は大雪があったりすることも多く、1月中旬に関東地方も10cm の大雪(豪雪地帯の新潟県十日町市の人に笑われますね)が降りました。 さすがに朝晩は凍えるような寒さがきて、インフルエンザも流行し始めました。 高齢で肺気腫など肺の機能がもともと悪い方はインフルエンザや細菌性の肺炎なども命に係わることもあり、注意が必要です。
“一陽来復”は、将棋のプロ棋士が扇子に書くことも多く、本来の意味から、少々悪い結果が続いても、その後には素晴らしい春のような良いことが来るという意味にも使われるようです。 勝負の世界だけではなく、科学・医学研究でも、いつも良い結果や良いことばかりが続くわけではありません。 でも、努力して継続していると必ず良い結果がやって来ることにも使えそうです。
うちのヨークシャーテリアのくるみちゃんとつむぎちゃんは、最近、すぐ隣でねそべっていたりして寝顔も見ていて飽きないですね。(笑)
H28年 正月 ―Unforgettable;ナット・キング・コール&ナタリー・コール
クリスマスキャロルが街中に流れ、すぐに年末の足音に背中を押されるように年越しソバを楽しみ、カウントダウンの後、2015年から2016年になりました。
年末、12月31日に アメリカ・ロサンゼルスLos Angeles で歌手のナタリー・コールが亡くなりました。 FMラジオから 父のナット・キング・コールの歌った音源に重ねて録音した “Unforgettable” が流れていました。 この曲でナタリー・コールはグラミー賞をとったのですが、私にはこどもの頃から聞いていたナット・キング・コールの声の印象が強いので父が天国から応援していたのでしょうね。 ナタリーも天国で偉大な父親と一緒に歌えるのでしょう。
うちのヨークシャーテリアのくるみちゃんは 新しく来たつむぎちゃん(生後6か月になりました)と一緒に公園で散歩に行ったりしています。 つむぎちゃんは さらに小さいので 足元に常に注意が必要です(小さすぎて踏みはしないかと心配なほどです)。
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